IT業界の深刻な問題点『人手不足』により労働環境は最悪状態
社会人となりIT業界でシステムエンジニアとして約10年働きましたが、この業界は労働環境において改善するべき事が沢山あると感じています。
自分が働く業界を悪く言うことは自分に何のメリットもありません。
しかし、将来IT業界で働く人には現実を知って頂きたいという思いから、実際にIT業界で働いた立場として感じたことを書きます。
世間がIT業界にどんなイメージを持っているかなのですが、「残業が多くてブラック企業なイメージ」というのはあると思います。
このイメージが実際にどうなのか、当事者として意見するなら、「その通りだと思う!」です。
IT業界と言われる全ての企業で残業が多いわけではありませんし、ブラック企業の判断基準も働く人によって異なります。
個人的な見解としてはIT業界の企業で働く多くの人は労働時間などを含む働き方に悩んでいてる現実だと思います。
この問題を解決するには、根底の部分から見直して改善をする必要があります。
今話題の『働き方改革』が、根底部分の見直しと改善をするためのキッカケになる可能性があります。
IT業界の問題点はズバリ『人手不足』です!
IT業界の問題点は色々ありますが、一番大きな問題は人手不足だと私は考えいます。
正確に言うと人が足りないのではなく、「仕事量と人員が適切ではない」ということです。
分かりやすくこんな例を用意しました。
この仕事量100を1ヶ月で完了させるためには、5人必要ですが、この作業に充てられる人員は3人しかいません。
人手が足りませんが断れない仕事なので、残業もしてなんとか3人で頑張って貰うことにしました。
シンプルですが、人手不足と分かりながらも進めるしかない時の状況です。
ここからさらなる悲劇が待っていることもあります。
余力は無いので断ることが正しいのですが、断れない状況ということもあり引き受けることになりました。
人手不足な状態は残業や休日出勤で対応して、期日になんとか間に合わせることができました。
はい、これがIT業界のブラックな実態だと思って下さい。
これはあくまで極端な例えかもしれませんが、問題点は2つです!
1.人手不足なのを分かっているのに対応しないこと
2.人手不足なのに新しい仕事を引き受けること
どちらも人手不足という問題を解決しようとせずに、別の方法でどうにか仕事を進めようとしているのです。
人手不足の解消は絶対に必須です!
人手不足を問題としている職場で働くと苦労します・・・。
繁忙期などある時期に作業が集中してしまい人手不足状態になってしまうのは仕方ないのですが、年中人手不足であったり毎年ある時期は人手不足とかなら問題です。
人手不足なら人員を増やせば良いのですが、それを行わないのは人件費が増えると売上に対する利益が確保できないからです。(他にも問題はあるかもしれませんが・・・)
そのため単純に人を増やせば良いという問題ではないのですが、1つの解決方法としての第一歩なのです。
人手が増やせないのなら、今いる人員で対応できるだけの仕事量に減らすべきですが、そうすると売上が減ってしまうため利益が確保ができないというなら、それは残念ながらビジネスモデルとして成立していません。
人手不足は深刻な問題点であり、苦しいけど頑張ろうという根性論で乗り切るような問題ではないと思うので、解消するための対策が絶対に必要です!
IT業界全体で人手不足だと感じる
人手不足が問題だと書きましたが、これは各職場だけではなくIT業界全体の問題だと感じています。
IT業界の求人を見ると分かりますが、『未経験歓迎』という文言を含む求人が多くあります。
IT業界のイメージ的に特別なスキルがないと働けないと思われるかもしれませんが、IT業界と言っても定義が広く特別なスキルが無くても働ける場所もあります。
それでも世間からIT業界のイメージが悪いからなのか人が集まらないのが現実で、人を集められない原因は働きやすい職場を実現できていない企業側にも問題はあります。
そんな現状なのでIT業界で働きたいと思ってくれる人は貴重な存在です。
貴重な存在だからこそIT業界の現実を知り、特に問題点である人手不足については理解をしておいて頂きたいと思っています。
先ほども書きましたが、人手不足を問題としている職場で働くと苦労しますので、知る権利があるので現役システムエンジニアとしてリアルを書きました。
IT業界企業が今後考えるべきことは『仕事量』のバランス
私は企業の従業員であり経営側ではないので、従業員としての目線でIT業界について考えています。
今、IT業界は何とか持ちこたえている状態の企業が多いとうのが私の考えです。
理由はこれまでに書いたことや他にもありますが、働く従業員の目線で言わせてもらうと「働いていると消耗する一方で希望が見えない。」そう感じることが多いです。
これからの時代を考えればIT業界がやるべき仕事は今後も増えてきますが、その反面で人手不足という現状なので、来る仕事を「やります!やります!」で引き受けていたら苦しい状況からは抜け出せません。
仕事量に人員を合わせるのではなく、人員に合わせた仕事量を考えることが大切だと私は考えています。
もしかしたら経営陣の目線になって考えれば私の考えは間違っているかもしれません。
しかし、従業員である私は現場で働く人々の疲労困憊した姿を見てきたので、今回この記事に書いたことは今後IT業界で働く人には知っておいて頂きたい現実です。